miyaginagako

ひきこもごも 書簡録

気が向いたら書く

 書簡録

ギャランドゥ(Mへ)ー手紙の記録

拝啓。先日、名古屋でMとお食事をした時に、

「本人の知らないところで、誰にも責任追及できない形で話が曲がって伝わることがあって困る!」

みたいな話をしていたね。

そこで今朝思い出したことがあって、手紙を書こうと思い至りました。

 

Mは、「ギャランドゥ」って聞いたことあるかな?

一般的には体毛が濃い、特にヘソの下の毛~陰毛が濃いことを指す俗語らしい。

実はこの「ギャランドゥ」って、西城秀樹の1983年2月1日リリースのシングル名なんだけど、発売月のレッツゴーヤング(同年2月20日)では「ギャルという言葉に変わる、新しい言葉で“素敵な女性”という意味」って説明されてたんだよね。

f:id:nekokawaiitamaran:20180305072150j:plain

なぜ “素敵な女性” が、“体毛が濃い” とか “ヘソ毛以下ヴォーヴォー” の意味で使われるようになったのか?

実はこれ、松任谷由実が日本放送(ラジオ)で「毛深い人集まれ!」というのを「ヒデキのようなギャランドゥ集まれ!」って換言したのが流行っちゃったんだとか(2007/09/25「ズバリ言うわよ」西城秀樹談)。

最早これだけ浸透してしまうと、水泳部だったからとヘソ毛丸出しブーメラン海水パンツで写真を撮ったヒデキが発端なのか、ユーミンが「ギャランドゥ」ってラジオで例えちゃったのがきっかけなのか、はたまた西城秀樹のヘソ毛に注目しすぎたお茶の間が原因なのかわからないよね。

 

それにしても、「ギャランドゥ」をヘソ毛と認識して曲を聴いてしまうと、“悔しいけれど お前に夢中” “男の視線集めては お前は光る” “狙った男落としてく” とか、ちょっと違った意味合いで聴こえてくる。

 

結局、「ギャランドゥ」だけが一人歩きして本来とはかけ離れたイメージを作ってしまったわけだけど、そのおかげか、未だに「ギャランドゥ」は広く使われているし、先述した海パン姿の写真が出回ったことで、筋骨隆々たる彼の肉体が高く評価されているのは言うまでもない。

万事塞翁が馬と申しますか、きっと話が曲がって伝わることは、悪いことばかりじゃないはず。
Mの話を拝聴した限りでは、そこまで気にしなくていいと思うよ。

 

ところで「ギャランドゥ」が名曲であることをここに強調したい。

ヒデキは本当にセクシーな上に高身長で、歌唱力も桁外れ。
私は新御三家の中で西城秀樹が一番好きで、今もずっと憧れだ。

 

新御三家の中でも、郷さんが70年代から今までずっと現役なのはスゴイと思う。
野口五郎のギターテクには息を呑む(「私鉄沿線」は頭から離れない曲の中の1つ)。リアルタイムでは見ていないけど、郷さんと野口さんのカックラキン大放送でのコラボは好きだった。

 

でもやっぱり西城秀樹が良いんだよなぁ。

とりわけ阿久悠さん、三木たかしさん、馬飼野康二さんの作詞・作曲・編曲は素晴らしいものが多いと思う。

「傷だらけのローラ」「ブーツを脱いで朝食を」「炎」「ボタンを外せ」「君よ抱かれて熱くなれ」「ブーメランストリート」「若き獅子たち」「遥かなる恋人へ」「ブルースカイブルー」…etc.

髪を切った後のヒデキは、年を重ねた雰囲気と合っていて尚良い…!

「ジプシー」の頃の紅白もアツかったなぁ。

西城秀樹野口五郎の「二人のビッグショー」は最高で、耳にタコができ目に穴が空くほど再生したものだ。

 

「傷だらけのローラ」で思い出したけど、この時代の…というか、ヒデキの曲は、「ちぎれた愛」「ジャガー」「リトルガール」といい、加山雄三「君といつまでも」なみに語りがめちゃくちゃ多かった気がする。

だから振り付けがオーバーなほどに感情の入った曲が多いのかな。

 

唯一、当時のファンの様子と温度差を感じるのは「YOUNG MAN」「抱きしめてジルバ」くらいだろうか。
なんせカバー曲で彼の歌ではないからか、あるいは原曲に慣れているからか、私にはあまりビビビッとこなかった。
Wham!の「Careless Whisper」のカバー曲で有名な「抱きしめてジルバ」だけは、競作の郷ひろみ「ケアレス・ウィスパー」の方がしっくりきちゃった。

もちろん、西城秀樹がかっこいいことに変わりはないけどね。

 

平成の時代に生まれ育った23の私には当時の空気感を味わうことはできないけど、「情熱の嵐」「激しい恋」で「ヒデキ!!」と叫ぶことぐらいはできそう。

こんなことばっかり言ってるから、年上、年下・同年代にも「23歳の若者が昭和歌謡曲なんて古い古い〜!」なんてしょっちゅう言われちゃうんだな。

でも、それほど当時の曲や歌手が、私を含め今の若者も魅了してやまないってことだよね。

だって本当に良いんだもの。

 

おっと、余談が過ぎた。
ごめんなさい。

それではちょうど電車も目的地についたので、この辺りで失礼するよ。

最近暖かくなってきたし、花粉も舞っているようだから、体調に気をつけてね。

では、アデュー。

かしこ

ヘソ毛ギャランドゥ?宮城拝

Gal & DoのMさんへ

ー------------

ギャランドゥ(Mへ)

送付日:2018/03/04